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「前衛」写真の精神: なんでもないものの変容 瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄 展が開幕しました

お知らせ | 2023.12.02

本日、12月2日(土)から、「「前衛」写真の精神: なんでもないものの変容 瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄」展が開幕しました。

美術評論家の瀧口修造たきぐちしゅうぞう(1903-79)、絵画と写真で活躍した阿部展也あべのぶや(1913-71)、そして写真家である大辻清司おおつじきよじ(1923-2001)と牛腸茂雄ごちょうしげお(1946-83)。この4人を結びつける、日本写真史における特異な系譜をご紹介します。

1938年、東京で瀧口を中心とする「前衛写真協会」が発足。シュールレアリスム写真の可能性を探りました。戦争による切断の後、阿部の働きで、前衛写真は蘇ります。瀧口・阿部の薫陶を受けた大辻は、オブジェの写真から「なんでもない写真」へとさらに表現を展開、大辻の教え子である牛腸は内省的な『SELF AND OTHERS』(1977)で知られますが、実は前衛写真の強い影響を受けていました。本展覧会は、日本写真史の背後に潜む「前衛」の特異な精神を、4人の作家を通じて再浮上させよ うとする試みです。

4人の精神があぶりだす、「なんでもないもの」のとんでもなさ。どうぞ穴の開くほど、じっくりとご覧ください。



2階展示室:前衛写真の出発点である瀧口修造と阿部展也、そして彼らが所属した前衛写真協会の作品がずらり。
戦後に思想を受け継いだ大辻清司の写真もたっぷりと紹介します。


地下一階展示室:1960年代後半から80年代、変わりゆく前衛写真をご紹介する展示室。
本展のタイトルの由来でもある大辻の《なんでもない写真》(1975年、武蔵野美術大学 美術館・図書館蔵)は写真の本質を突いた傑作です!

会期 2023年12月2日(土)~2024年2月4日(日) ※会期中、展示がえがあります。

前期:2023年12月2日(土)~2024年1月8日(月) 後期:2024年1月10日(水)~2月4日(日)

・開館時間/特別展期間中:午前10時~午後6時(金曜のみ午後8時まで)、最終入館はいずれも閉館30分前までです。
・ お越しのお客様にはご来館にあたってのご案内事項がございます。ご一読のうえ、ご来館ください。