特別陳列

大久保泰

1986年4月15日(火)~1986年5月25日(日)

渋谷区在住の洋画家大久保泰氏は、独立美術協会会員であり、主にヨーロッパの風景画を中心に描き続けている。また大久保氏は当館の発足以来、渋谷区美術振興財団の評議員を務め、当館の「特別陳列渋谷区在住作家の作品」に毎年出品し続けている。
大久保氏は後期印象流やフォーヴィズムの影響を受けつつ、流麗な筆致で対象を捉えた生動感あふれる独自の絵画世界を築いてきた。近年は、北欧から南欧まで、長期のヨーロッパ滞在を繰り返し、現地でキャンバスを立て直接写生をする制作態度をとっており、対象から支えられた生々しい感動を鮮やかに描いている。一方、洋画家としての大久保氏は「古式の笑い」、「ファン・ゴッホ・フィンセント」、「カナの饗宴」といった美術評論などの著者としても知られている。
本展は、これまでのヨーロッパの風景画の代表作数点に加えて、比較的珍しい、画や日本の風景画を加えて12点の作品により構成した。本展終了後、個展開催の感謝のしるしとして、本展出品作の一つ、「パリの眺め(ベールビルより)」の油彩画一点が当美術館に寄贈された。

展覧会情報

会期 1986年4月15日(火)~1986年5月25日(日)
入館料一般200円 小・中学生100円
休館日4月21日(月)・28日(月)・30日(水)5月6日(火)・7日(水)・8日(木)・11日(日)・19日(月)
併催 特別展 橋本コレクション 中国の絵画 ―来舶画人―
展覧会図録

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価格:200円

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