受贈記念特別陳列

脇田愛二郎

1986年7月29日(火)~1986年9月7日(日)

脇田愛二郎氏は、渋谷区在住の彫刻家で、環境デザインの分野を中心に多彩な造形活動を展開しており、現在最も注目されている彫刻家の一人である。当館の「特別陳列渋谷区在住作家の作品」にも出品し続けている。
脇田氏は日本とアメリカで彫刻とデザインを学び、その後両国を中心に数多くの展覧会に出品し、個展を開催している。昭和58(1983)年に平櫛田中賞を受賞、昭和61(1986)年の第2回東京野外彫刻展では大賞を受賞。これまでの主な活動分野は、壁面や路面のデザイン作品、ウインドー・ディスプレイ、建築空間の演出など多方面にわたり、渋谷区散策道路の標示塔デザインなどにも携さわった。このような多彩な造形表現活動を通して、氏は環境と造形作品との調和、すなわち都市と彫刻と人間との理想的なあり方を一貫して追求し続けている。
本展は脇田氏が10数年来追求している「螺旋、ねじれ」のテーマに基づいて、「ねじられた柱」シリーズの作品として、本展のために新しく制作したものである。これらの作品は、アルミ、ステンレススチール、真鍮、鉄といった各々独自の表情を持つ異なった素材を用いて、特に「ねじられた柱」の作品群は、天空へと上昇する力強い動勢を示しながら互いに響き合い、独自の調和を奏でた空間を現出した。展覧会終了後、脇田氏の申し出により、本展出品作の中から最もオーソドックスな作品「ねじられた柱1」(鉄)が当館に寄贈された。

展覧会情報

会期 1986年7月29日(火)~1986年9月7日(日)
入館料一般200円 小・中学生100円
休館日第2日曜日及び他の週の月曜日 祝日の翌日
併催 特別展 小堀四郎
展覧会図録

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価格:200円

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