上海 近代の美術

2007年12月11日(火)~2008年1月27日(日)

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二千年余りにわたった帝政が崩壊、1912年に中華民国が成立、中国史上最大の転換点にあって、主要な舞台となったのがアヘン戦争により開港地となった上海であった。開港後の上海は急速な発展を遂げ、中国の富が集中すると同時に、西洋文明が流入し、空前の活況を呈し、その富を背景に、多くの芸術家たちが集まり、伝統文化の再構築を希求すると同時に、近代美術の創造へと動いていった。書や篆刻の分野では、清朝の金石趣味の伝統のもとに、様々な新たなる展開が繰り広げられ、絵画においては、清朝正統派の伝統の最後の光芒が見られる一方で、平明な画題を、鮮やかな色彩、力強い筆致で画く画家が活躍し、西洋絵画の影響も指摘されている。また日本の文化人との交流の盛んであったことを示す書画作品も多く残されている。
本展は,大阪市立美術館との巡回展であり、台湾の国立故宮博物館、鴻禧美術館および近現代絵画の収集家として著明な石允文氏所蔵の100点に加えて、国内美術館・個人の所蔵品あわせて200点により、その19世紀後半から20世紀前半に至る激動の時代に上海で花開いた書・画・篆刻などの美術を紹介したものである。
故林宗毅博士が国立故宮博物館、東京国立博物館、和泉市久保惣記念美術館に寄贈された定静堂コレクションが再会することでも意義あるものとなった。

展覧会情報

会期 2007年12月11日(火)~2008年1月27日(日)
入館料一般300円 小・中学生100円
※60歳以上の方及び障害者の方は無料
※毎週土曜日は小中学生無料
休館日12月17日(月)・25日(火)・29日(土)~1月3日(木)・7日(月)・15日(火)・21日(月)
主催 渋谷区立松濤美術館 読売新聞東京本社 美術館連絡協議会
協賛 ライオン 清水建設 大日本印刷
協力 日本アジア航空
後援 台北駐日経済文化代表処 財団法人交流協会
展覧会図録

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