池口史子展

静寂の次

2008年10月7日(火)~2008年11月24日(月)

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渋谷区神宮前に住まわれる池口史子氏は、昭和18(1943)年に旧満洲大連に生まれた。東京藝術大学美術学部油画科(山口薫教室)で学び、同大学院在学中より個展を開催。以後、女流画家協会展、立軌展、安井賞展、両洋の眼展など数々のグループ展や招待展に作品を発表し、平成5(1993)年には倫雅美術奨励賞、平成14(2002)年には両洋の眼展で河北倫明賞、平成16(2004)年には第27回損保ジャパン東郷青児美術館大賞を受賞している。今日の具象画壇で顕著な活躍を示す画家の一人である。
1980年代の後半よりてがけた北アメリカの広漠とした大地に広がる光景、或いは寂寥とした異国の街並みを描いた風景画で独自の世界を展開している。近年では損保ジャパン東郷青児美術館大賞受賞作「ワイン色のセーター」に代表される都会的雰囲気の漂う凛然とした女性像をてがけて新たな領域を開いてもいる。また、妖艶ともいえる生命力を示す花をモティーフとした静物画も多くの人の注目を集めている。
本展では、東京藝術大学在学中の初期作品から最近作まで75点の油彩作品及び堺屋太一「昨日と違う明日」のために描かれた挿絵原画25点を陳列し、池口氏の画業を紹介した。
なお、本展出品作品の一部により、平成22(2010)年7月8日から18日まで北京の中国美術館で同館主催により「池口史子展」が開催され、好評を博したことを記しておく。

展覧会情報

会期 2008年10月7日(火)~2008年11月24日(月)
入館料一般300円 小・中学生100円
※60歳以上の方及び障害者の方は無料
※毎週土曜日は小中学生無料
休館日10月14日(火)・20日(月)・27日(月) 11月4日(火)・10日(月)・17日(月)
主催 渋谷区立松濤美術館 日本経済新聞社
展覧会図録

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価格:1,700円

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