岡本信治郎(昭和8(1933)年東京都生まれ)は独学で絵画を学び、1950年代半ばからアンデパンダン展などに出品をはじめ、個展を開催するなどの活動を通して次第に注目を集めるようになった。当時新しい画材だったアクリル絵の具を用い、フラットでクールな線と明るい原色で、イラスト的でグラフィックな絵画を1962年頃に確立した。戦争、映画、国家、絵画など幅広く主題を選び、ユーモアとレトリックを駆使して、社会への評言を描きだしてきた画家である。
本展は、少年時代に空襲を体験した画家が長年あたためてきた戦争というテーマを、新しい桜図、巨大な絵巻として展開する未発表作品約40点を一堂に紹介するテーマ展である。敗戦後60年を経た現代の日本で戦争と平和を改めて問う、岡本信治郎の「見る絵画/読む絵画」は高い評価を受け、全国紙五紙に展評が掲載されるなど話題となった。
展覧会情報
会期 | 2011年8月9日(火)~2011年9月19日(月・祝) |
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入館料 | 一般300円 小・中学生100円
※60歳以上の方及び障害者の方は無料 ※毎週土曜日は小中学生無料 |
休館日 | 毎週月曜日(最終日を除く) |
主催 渋谷区立松濤美術館 |

展覧会図録
完売