渋谷というと、誰もが思い起こすのが忠犬ハチ公の像です。イヌは、その主人に忠実な性質から、「人間の最良の友」と称され、最も人に親しまれている動物と言ってよいでしょう。
日本の犬の歴史を顧みると、古く縄文時代から狩猟のために飼われたといわれ、家畜の中では最も人間との関係が古い動物です。古墳時代には埴輪に象られ、中世の絵巻物をひもとくならば、様々な場面にイヌが描かれ、近世では、俵屋宗達・円山応挙などが可愛い仔犬を得意の題材とし、美人画では狆などが脇役として登場します。また、江戸期には西洋渡来の洋犬の堂々とした姿が、博物学的興味・風俗的興味から画題として盛んに描かれてもいます。近代以後も、イヌは多くの洋画家や日本画家、彫刻家により題材として取り上げられてきました。
本展では、埴輪に始まり、近世・近代、そして現代の画家や彫刻家により描かれ象られてきた作品約90点を陳列し、犬と人との関わりの歴史を顧みるとともに、その愛くるしい姿をめでたいと思います。
展覧会情報
会期 | 2015年4月7日(火)~2015年5月24日(日) |
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入館料 | 一般1,000円、大学生800円、高校生・60歳以上500円・小中学生100円 ※団体(10名以上)のお客さまが同時に入館される場合、2割引となります。 ※障がい者とその付添の方各1名は無料です。入館の際に障がい者手帳等をご提示ください。 ※金曜日に入館される渋谷区民の方は無料です。入館の際に住所のわかるものをご提示ください。 ※土・日曜日、休日、小中学生は無料です。 |
休館日 | 4月13日(月)・20日(月)・27日(月)・5月7日(木)・11日(月)・18日(月) |
主催 渋谷区立松濤美術館 読売新聞社 |