特別陳列
西嶋俊親
1995年2月12日(日)~1995年2月26日(日)
二紀会理事として活躍する西嶋俊親は、東京に生まれ、中学時代より画業を志し、川端画学校に学ぶ。その後、東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学、安井曾太郎教室に学び、また、伊藤廉、硲伊之助の指導を受け、以後、具象絵画への道を歩みはじめる。同時に、美術史家山田智三郎の薫陶を受け、ヨーロッパ絵画に対する認識を深めていく。山田には以後30余年にわたり、教えをうけることになる。西嶋の画風の基礎には、学生時代に培った技術と、山田のロココ的絵画教養があるといえる。卒業後は宮本三郎に師事し、昭和32(1957)年の第11回二紀展に初入選。昭和40(1965)年から2年間にフランスに学び、帰国後は、二紀会を主な舞台として、一貫して、安井らに学んだ確固とした写実の技法により、主にイル・ド・フランスをモチーフとして、人間の営みとその悠久さを追究している。作品の題名からも窺われるように、東洋的な自然感が作風の根底にただよっているのも西嶋作品の大きな特徴でもある。
本展では、東京藝術大学時代の作品から近作までの、油彩・水彩あわせて27点を陳列した。本展を通して、その豊かな叙情性あふれる具象絵画の世界にふれられたことと考える。
展覧会情報
会期 | 1995年2月12日(日)~1995年2月26日(日) |
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入館料 | 無料 |
休館日 | 2月13日(月)、14日(火)、20日(月) |
併催 1995松濤美術館公募展 |
展覧会図録
完売