特別陳列

谷中安規と料治熊太

『白と黒』の仲間たち

1996年3月5日(火)~1996年3月17日(日)

本展では昭和初頭の版画雑誌『白と黒』に掲載された谷中安規と料治熊太の版画作品を中心に、棟方志功、横井弘三、江南史朗、小川龍彦、川上澄生、前川千帆、平塚運一ら29人の版画の作品69点と料治が刊行した版画雑誌『白と黒』『版幻術』などを展示した。
『白と黒』は日本近代版画の展開において大きな役割をはたした版画雑誌の中で、異例の長きにわたって刊行された重要な雑誌である。編集にあたった料治熊太はまだ無名の谷中安規の才能を見いだし援助した人物でもあり、文筆家、編集者として知られており数種の版画雑誌を刊行した。
料治の活動は、広く大衆に普及する版画をめざし、各地の版画家と関係を作りながら版画雑誌の全国的なネットワークをもたらした功績は見逃せない。また、この雑誌を通じて谷中安規、棟方志功など若き俊英を数多く世に出すことになり、料治熊太とそこに集まった版画家たちとの交流を軸に、版画誌の紹介を通して近代版画の足跡と意味を振り返った。

展覧会情報

会期 1996年3月5日(火)~1996年3月17日(日)
入館料無料
休館日3月10日(日)、11日(月)
併催 第14回渋谷区小中学生絵画展
展覧会図録

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完売