特別陳列
伊藤若冲
1981年12月2日(水)~1982年1月24日(日)
江戸時代異色の画家として近頃頓に喧伝されている伊藤若冲は、正徳6(1716)年、京都高倉小路の青物問屋の長男として生まれ、寛政12(1800)年85歳で他界した。その画風の特徴は執拗な細密描写の技術に裏付けられた大胆なフォルムの歪形、強烈な色彩の使用、意思的でしかも奇抜な構図などに有る。当然、当時未だ主力であった狩野派の画風とは明らかに軌を異にしたものであり、江戸時代絵画の新機軸を開いたものと言える。描く対象は動物(とりわけ鶏は有名)が意外と多く、若冲の嗜好をうかがわせるが、これを画面にギッシリと詰め合せ、一種の動物天国をも再現しているのも楽しい。
一方、日常の俗の世界から離れ、「出山釈迦図」や「涅槃図」などを描いた若冲は、相国寺の禅僧大典禅師などの交友関係からも一種独特の高い精神性を築き上げたものと思われる。陳列した作品は全て東京では初公開のものばかりである。
展覧会情報
会期 | 1981年12月2日(水)~1982年1月24日(日) |
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入館料 | 一般200円 小・中学生100円 |
休館日 | 毎週月曜日(ただし、第2週のみ日曜日)、祝日の翌日及び年末年始(12月29日~1月3日) |
毎併催 特別展 鍋島
併催 特別陳列 渋谷区在住作家の作品 |
展覧会図録
完売