特別陳列

江戸の人物画 谷信一コレクション

1982年2月17日(水)~1982年4月4日(日)

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江戸の人物画には様々な流れがあるが、ここでは谷信一氏寄託品の中から、10点程を選び概観した。
山口雪渓の「寒山拾得図」は室町水墨画に傾倒した作風を示し、谷文晁の「寒山拾得図」は骨太で大らかな作風、英一蝶は軽妙洒脱な「風俗図」、一蝶の高弟高嵩谷も洒脱な「人物落馬図」でユーモア溢れる画題を描き、円山応挙は画技の習熟を示す写実的な「老子出関図」、高久隆古も同じく写実味溢れる「人物図」を描き、鈴木其一は端正な描法に小ざっぱりとした色彩で「人物図」を描き、曾我蕭白は習熟ある独特のあくの強い作風で「人物図」(「鶴図」「鹿図」と組)を描いた。
この様にわずか10点程の陳列品の中でも、江戸時代の豊富な画派の流れというものが眼の当りに見られ、当時の絵画の華麗な動きが見られるものと思う。

展覧会情報

会期 1982年2月17日(水)~1982年4月4日(日)
入館料一般200円 小・中学生100円
休館日毎週月曜日(ただし、第2週のみ日曜日)、祝日の翌日
併催 特別展 三枝朝四郎50年の写真記録 アジアの人間と遺跡
併催 特別陳列 渋谷区在住作家の作品