特別陳列
魚住誠一写真展
2010年2月7日(日)~2010年3月14日(日)
魚住誠一は明治27(1894)年に三重県松阪市に生まれ、独学で写真を学んだ写真作家で、一般にはほとんど知られていない。1920年代から東京写真研究会など公募展で作品を発表し、数多くの受賞歴がある。大正14(1925)年から数度の中国旅行を行っており、その際に撮影された写真作品は、ほかに類例がほとんどなく、大変貴重であろう。書、篆刻、俳句の素養があった魚住は、彼独自の美学と丁寧な技術でたいへん上質なブロムオイルプリント(顔料を使う手作業の写真印画)を制作していたのである。
当館では、日本の近代写真の展覧会を平成3(1991)年から継続的に開催し、調査研究およびカタログ制作を続けてきたが、本展もその一環に位置付けられる。ご遺族が当館での写真展覧会にご来場いただいた際、この作家の作品が大切に保管されていることを教えられ、作品および関連資料を当館に寄託していただいたことが本展開催の経緯である。本展で作成した小冊子のカタログが、現在ではほぼ唯一の魚住文献となっている。
展覧会情報
会期 | 2010年2月7日(日)~2010年3月14日(日) |
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入館料 | 無料 |
休館日 | 2月8日(月)、12日(金)、15日(月)、22日(月)~26日(金)、3月1日(月)、8日(月) |
主催 渋谷区立松濤美術館
前期:平成22(2010)年2月7日(日)~21日(日) 併催 2010松濤美術館公募展 後期:平成22(2010)年2月27日(土)~3月14日(日) 併催 第28回渋谷区小中学生絵画展 |